歴史に興味が無い人にもお勧め出来る「関ヶ原」


日本の歴史上、日本を2つに分ける最も大きな戦いが関ヶ原の戦いで誰もが知っている大きな戦いです。

そんな、関ヶ原の戦いを石田三成の視点で描かれた「関ヶ原」は、戦に至るまでの物語など細部まで描かれており、歴史好きには堪らない作品です。

関ヶ原の戦いに至るまでのストーリー展開

天下分け目となった関ヶ原の戦いにどのようにして至ったかとても分かりやすいストーリー展開で描かれています。

豊臣秀吉の側近として活躍していた石田三成と、豊臣家の五大老として強大な力を持っていた徳川家康は、豊臣の天下の中では同じ仲間として豊臣家を支えていました。

豊臣秀吉は、遺言として幼い息子秀頼を支えるように残し1598年に亡くなると一気に徳川家康が天下取りへ向けて動き出します。

徳川家康は、禁止されていた他の大名との婚姻を行ったり様々な不穏な動きを見せると、この関ヶ原の主人公である石田三成が黙っていません。

徳川家康の行いを糾弾しますが、うまく交わされてしまいそれどころか三成自身の事をよく思わない武力派の大名達に命を狙われてしまいます。

石田三成は、今で言う官僚やような役割で豊臣政権を支えていましたが、実際に戦場で戦をする武力派大名には嫌われていました。

頑固で間違った事は許せず、人との折り合いが苦手な石田三成の人柄により、豊臣の大名同士が争うきっかけとなり、関ヶ原の戦いに繋がっていった一つの要因だとこの本を読んで感じられました。

石田三成対徳川家康の頂上決戦が面白い

関ヶ原の戦いは、実質は豊臣家を二つに分けた戦いとなっており、決して豊臣対徳川ではありませんでした。

石田三成と折り合いが合わない、武力派大名を徳川家康が上手く引き込んだ事で、豊臣家を2つに分ける戦いとなりました。

そんな、石田三成の正義と徳川家康の天下取りへの執念が読んでいて改めて感じ取れました。

三成と家康の頭を使った頭脳戦が読んでいて特に面白かったです。

関ヶ原の本戦では、三成は多くの裏切りに合いたった1日で敗れてしまい、三成の無念さが物語を読んでいてとても共感出来ました。

三成と家康の2人の戦いが、この物語の大きな見どころだと思います。

まとめ

誰もが知っている関ヶ原の戦いですが、実際にどのような経緯で戦となったのか知らない人も多いと思います。

そんな、関ヶ原の戦いを深く知りたいという方には、「関ヶ原」はとてもお勧め出来る本だと思います。

また、歴史にあまり興味が無いという人でも、三成と家康の駆け引きや頭脳戦がとても面白くお勧め出来ます。

日本の長い歴史の中で、最大の戦となった天下分け目の関ヶ原の戦いの細部に至るまで、知る事が出来てとても面白い作品です。