今治で建造される大型船舶はどのくらいで建造される?素材ごとの建造方法も紹介

今治は、愛媛県の工業都市として発展してきました。繊維業では今治タオル、そして重工業では造船業が発達し、特に造船業は世界有数の造船会社が複数社存在しているのも特徴です。そんな大手の造船会社で建造される大型船舶はどのくらいの期間で建造されるのでしょうか。そこで今回は、今治の造船会社で建造される大型船舶にかかる建造期間について解説します。

今治の大手造船会社で建造される大型船舶は建造に2年かかる

結論を言えば、今治市にある造船所で建造される大手造船会社が手掛けた大型船舶は、建造までに2年かかります。これは船体だけでなく、内部の電子機器や設備の設置などを含めてかかる期間です。設計から始まり、完成までには数万点を超える部品を組み合わせるため、それぞれの設計や試作、製造などを含めると、どうしてもそういった長期間の建造期間がかかるのです。一方、それだけの期間をかけて建造しているため、大型タンカーのような数十万トンを超える船舶も建造することができるのです。ただ、そのサイズから今治市内にある企業だけでは対応できないため、国内外の協力会社によって多くの部品供給を受けているのも特徴といえるでしょう。

従来からある木造の造船方法を紹介

古代から存在しているのが木造の造船方法です。現在でも多くの船舶が建造されており、その技術は連綿と続いています。主に船大工と呼ばれる職人が造船を行っており、構造物を組み立ててさらに板などの部材を加工して造船を行います。かつては、物流を担う重要な船舶でしたが、今は鋼鉄製のコンテナ船やフェリーなどに立場を譲っている状況です。それでも、需要は存在するため、後継者の育成なども行われています。

繊維強化プラスチックの造船方法は?

近現代になってFRPと呼ばれる素材を使用した造船も行われるようになりました。これは樹脂に繊維をふくませることで軽量な上に強度の高い素材にしたものです。このような素材で造船を行う方法は、最初に布上のガラス繊維を配置して構造物を作ります。その上でプラスチックを浸透させて固めることによって船体を作っていくのが特徴です。